正直、最初は気軽なノリでした。
YouTubeで「梅干し 作り方 簡単」って検索して、ジップロックと梅と塩だけで作れるって聞いたから。
まさか、ここまでハマるとは思ってませんでした。
というのも、自作の梅干しって「しょっぱい」よりも「うまい」が先にくるんです。
酸味の奥にちゃんとした甘みがあって、市販のはちみつ漬けよりもスッと体になじむ感じ。
しかも、自分で干してるから愛着がすごい。
もし、「難しそう」と感じてる人がいたら。
実は、思っているよりずっと簡単です。
まずは6月ごろ、青梅が出回ったらチャンス。
完熟した梅を洗ってヘタを取り、しっかり水気をふき取ります。
ジップロックに梅と塩(梅の重さの15〜18%が目安)を入れて、冷暗所で保存。
数日すると梅酢が上がってくるので、そのまま1〜2週間。
晴れの日が続く夏、いよいよ「土用干し」の出番です。
天気を気にしながら梅をざるに並べて3日間干す――これが一番ワクワクする瞬間。
太陽の香りを吸い込んでいく梅の姿って、ちょっとした夏の風物詩ですね。
ただし、途中でカビが出ることもあります。
清潔な手で扱うこと、濡れたまま放置しないこと。
この2点を守るだけで失敗はほぼ防げます。
作ったあとの保存は、密閉瓶に入れて常温でOK。
塩分がしっかりしていれば、賞味期限はほぼ“年単位”。
塩抜きして、はちみつに漬け直すのもおすすめです。
疲れた日には、お湯に梅干しをひとつ落として「梅干し白湯」。
食欲がない朝は、梅干しご飯やおにぎり。
お昼はパスタに和えても意外に合うし、夜には梅干しスープで〆るのもあり。
“酸っぱい”だけじゃない、暮らしのリズムを整える力があるんです。
でも。
「体にいいから」だけで食べ続けるのは、ちょっと窮屈。
ほんとの魅力は、「季節を手の中で育てられる」ことだと思うんです。
梅の香りを感じながら塩をまぶす時間って、どこか心の余白を取り戻すような感覚があります。
今日から始めるなら、これだけで十分。
・青梅を1kg買う(完熟がベスト)
・粗塩を150〜180g準備
・ジップロックで漬けて冷暗所に置く
・1〜2週間後、天気のいい3日間に干す
・できたら清潔な瓶に保存
YouTubeで見た通りに作っても、自分の手で仕上げると味が全然違います。
おにぎりに入れても、ご飯の上にのせても、やっぱり「自分の梅」がいちばん。
梅干しは、“昔の知恵の再現”ではなく、“今の自分を整える時間”。
ゆっくり、酸っぱく、しみる日々を味わっていきましょう

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